イントロダクション

TweenerはActionscript 2 と 3用のクラスである。つまり、誰もが自分のムービーで実行したり再利用することができるコードのかたまりだということだ。これはそのクラスに関する文書である。拡張機能などについてのさらに詳しい情報は、Google Code内の公式サイトを訪問されたい。

インストール方法について手っ取り早い説明が欲しいならば、まずはインストールページをご覧いただきたい。

ActionScript1、prototype、#includeなどに慣れてはいるけど、クラスの本格的な使い方がわからない、というのならば、クラスの使い方ページでその話題についての簡単な説明をご覧になるといいだろう。

MC Tweenを使い慣れていて、MC TweenとTweenerとの記述方法の違いを知りたいのであれば、MC TweenとTweenerとの違いをご覧いただきたい。

簡単な説明

Tweenerは静的なクラスである。だから、そのクラスのメソッドを実行したり、プロパティを呼び出すことは可能だが、クラスのインスタンスを生成することはできない。これはつまり、Tweenerを使う時は、何か新しいオブジェクトを生成する必要はないということである。ただTweenerに何かをしなさいと命令すればいいのだ。

Tweenerの考え方としては、myMC._x = 10というように対象オブジェクトの対象プロパティの値を直接設定する代わりに、そのプロパティに目的の値まで変更するtransitionを生成させる、というものだ。このtransitionやトゥイーンを使うことで、数値データをより流動的にコントロールすることも可能である。そのプロセスの中にイージング数式を使うこともできる。スライド、フェードイン・アウトといったあらゆるタイプのアニメーションというのは、「あるプロパティや変数を、任意の値に、即座にではなく、滑らかに遷移させる」というような操作の結果として表現されるものだ。シンプルなコードで、豊かなtransitionやアニメーションを実現することが、Tweenerの目標である。

Tweenerを使えば、ムービーに新規のトゥイーンやtransitionを生成するのに、addTweenというメソッドを使って実現することができる。例えば以下のように(AS2バージョン):

Tweener.addTween(myMovie, {_x:10, _y:10, time:1, transition:"linear"});

またはこのように (AS3バージョン):

Tweener.addTween(myMovie, {x:10, y:10, time:1, transition:"linear"});

これは、myMovieという画面上のオブジェクトを動かし、10,10の位置に、1秒間をかけて、linearなアニメーション効果(その他のtransitionの種類も利用可能)で移動するものである。

到着点の値は絶対値であり、相対値ではない。つまり、myMovieを、(10ピクセルの位置にスライドさせるのではなく)現在位置から右に10ピクセル移動させたい場合、このように記述する(AS2):

Tweener.addTween(myMovie, {_x:myMovie._x+10, time:1, transition:"linear"});

また、delayプロパティを使い、複数のトゥイーンを繋げて、より複雑なアニメーションを生成することもできる。例えば、myMovieを10ピクセルの位置に移動し、その後-10ピクセルに移動する場合、このようになる(AS2):

Tweener.addTween(myMovie, {_x:10, time:1, transition:"linear"});
Tweener.addTween(myMovie, {_x:-10, time:1, delay:1, transition:"linear"});

ポイントとしては、delayプロパティは、あるアニメーションの開始時刻を(一つ前のアニメーションの所要時間と同じ分だけ)遅らせている、ということである。このdelayプロパティによって、必ずしも厳密に連続して実行されなくても構わないが、指定されたタイミングで開始されるような、複雑なアニメーションを生み出すことができる。どのようなtransitionを使った、任意の所要時間を設定した、様々なオブジェクトに対して機能するアニメーションを生成することも可能だろう。

Tweenerがクールなのは、このaddTweenメソッドでは非常に多くのtweeningパラメーターをオプションとして設定することが可能な点である。これによって、様々なtransitionプロパティをコントロールすることが可能となっている。

Tweenerは、ただ単にアニメーションを生成するためのクラスではない、という重要な点にも着目されたい。このクラスは、あらゆるオブジェクトのあらゆる数値プロパティをトゥイーンするようなtransitionを生成するために使われるクラスなのだ。従って、視覚的なアニメーションを含む、様々な目的に使うことができる。MovieClipTextFieldクラスのような通常のActionScriptクラスに制限されているものではない。各自がオリジナルに作ったクラスやオブジェクトのプロパティをトゥイーンさせることも可能だ。例えば、ゲームレンダリングエンジンのcameraXcameraYの値を変更する、ThermometerクラスインスタンスのcurrentTemperatureの値を変更する、列車シミュレーションムービーのtravelPositionの値を変更する、スペクトラム分析グラフのcurrentStrengthを変更する、などなど。

利用可能なメソッドやその他のオプションについては、左側のリストを参照されたい。また、オンラインのサンプルページを訪れて、Tweenerの実践的な使い方を、ソースファイルを含めて見てみるのもいいだろう。

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